下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 18 RESIDENT COURSE 解答 【症例 LR 90】

左卵巣癌破裂.Rupture of left ovarian cancer



膀胱を認識できないが,図1,図5〜図11の※は腹水であろう.図8の丸数字1のdensityは14.0HUだから血性(30HU以上)ではない.図7〜図11の病変(↑)は内部構造が不整で,腫瘍性病変,しかも悪性腫瘍を強く疑う.原発は腸管,腸間膜,子宮と卵巣などが考えられ,腹水は癌性腹膜炎か腫瘍破裂を示唆する.手術でコーヒー残渣様の腹水850mlと左卵巣腫瘍の破裂を認め(図A:割面),病理検査でmucinous cystadenocarcinomaと報告された.腹水の細胞診はclass III.








参考症例(左卵巣癌破裂):61歳女性.約4週間前から時々下腹部痛を自覚していた.前日に急に腹痛が増強し,腹部が次第に膨満してきたので来院した.体温:36.9℃,腹部は膨満し,下腹部痛に圧痛を認めた.
大量の腹水があり,図3〜図11の実質性腫瘤(↑)は内部構造が不整で,腫瘍性病変であろう.腸管外に発育したS状結腸原発の腫瘍,子宮または卵巣腫瘍を考慮する.穿刺で血性腹水を認め,その細胞診でadenocarcinomaと診断され,手術で左卵巣腫瘍の破裂が確認された(図A:▲).病理:serous papillary adenocarcinoma.













  【参照症例】   1. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ19 【症例 RR 94】

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