下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 13 RESIDENT COURSE 解答 【症例 LR 65】

S状結腸宿便性穿孔.stercoraceous perforation of sigmoid colon








腹壁直下に遊離ガスはない(画像省略).図18の1の直腸から逆行性に頭側へ追跡すると,図の数字順に展開し図5の42の下行結腸となることで納得がいく.直腸とS状結腸の走行が決まれば,腸管外の所見が明白となる.図2〜図14の▲は遊離ガスまたは糞便像であり,図10〜図12の白矢印と,図13〜図16の↑の固形便も結腸の走行から外れており腸管外に漏出したものである.図1と図2の腸管外ガス(△)は腸腰筋近辺にあり,後腹膜に位置すると思われ,大量の腸管外糞便にもかかわらず腹壁直下に遊離ガスを認めないのは腸間膜内への穿孔を強く示唆する.手術で同所見が確認された(図A).病理:S状結腸穿孔,宿便性であろう.










参考症例(S状結腸特発性穿孔):72歳男性.3日前に下腹部痛と嘔吐が出現し,当日3時間前に激痛となり救急搬送された.体温:37.9℃,下腹部全体に圧痛,反跳痛と筋性防御を認めた.






直腸から下行結腸までの走行は数字順で納得できる.図2〜図12の↑はガスではなく腸管外に漏出した糞便である.ガスにしては輪郭(辺縁)が鋭的(シャープ)でない(下記症例参照).手術で腹腔内に便汁,便塊と食物残渣があり,S状結腸に1cm大の穿孔を認め(図A),穿孔部を切除しHartmann手術が施行された.病理:特発性穿孔.







  【参照症例】   1. 右下腹部痛(Right Lower Quadrant Pain)シリーズ5 【症例 RE 25】
2. 下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 2 【症例 LR 7】
3. 下腹部痛シリーズ(Lower Abdominal Pain) 2 【症例 LR 10】

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